お酒を飲んだ翌朝、スマートウォッチの睡眠スコアを見て絶望したことはありませんか?
ランナーにとってアルコールはパフォーマンスを低下させる天敵。深い睡眠は削られ、ストレス値は跳ね上がり、身体のリカバリーはストップする。僕自身、月間200km以上を走るランナーとして、お酒が1ミリも体に良いことがないっていうのは理解しているつもりです。
それでも飲んじゃうのがお酒w
お酒を飲んでも睡眠の質を落とさない方法はないものか?
そんな思いで検証を重ねた結果、ある日ついにアルコールを摂取した翌朝に睡眠スコア89という驚異的な数字を叩き出すことに成功したのです!
SNSで公開したところ『その手があったか!』と大きな反響をいただいたこの方法。その秘策は、拍子抜けするほどシンプルなものでした。
お酒は昼間に飲む。
今回はデータと向き合うことで見えてきた「お酒との新しい付き合い方」と、そこに辿り着くまでの僕の失敗談を余すことなくお伝えします。
お酒を飲んでも高い睡眠スコアを出す方法がわかった。それは「昼間に飲む」ことだ。寝るまでにアルコールを完全に分解できていれば睡眠の質は下がらない。夜の宴を昼にシフトするだけ。人生の質を落とさず、嗜好品と共存する。これが酒飲みの最適解なんじゃないかな
— ゆげっち@9/20田沢湖マラソン (@dread_runner) March 12, 2026
お酒は体に1ミリも良いことがない
世界保健機関(WHO)などの国際機関は、アルコール摂取に「安全な下限」は存在せず、健康のためには飲まないことが最も良いという見解を示しています。
乳がんや食道がん、大腸がんなどは、わずかな摂取量からでも発症リスクが上昇するなど、総合的な健康維持の観点では「飲酒しないことが最も良い」とする意見が現代の主流です。
酒は百薬の長のはずでは?

世界で最も歴史があり、かつ権威の高い医学雑誌のひとつ『THE LANCET(ランセット)』に掲載された論文で「お酒は体に1ミリも良いことがない」と報告されました。
-
-
Alcohol use and burden for 195 countries and territories, 1990–2016: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2016
www.thelancet.com
この報告があった2018年8月23日まで「少量であれば健康に良いが過量になると悪影響がある」と考えられていたアルコールは、健康リスクを最小化する飲酒量に関してもっとも信頼できる値として1日0杯と結論付けています。
アルコールは断トツに危ないドラッグ
また、アルコールは多くの専門家や研究によって「依存性の高い、非常に危険なドラッグ(薬物)」であると定義されています。

こちらもTHE LANCETで2010年に報告された論文によるものです。名だたる薬物よりも圧倒的に有害であることがわかります。だからこそ睡眠の質が悪くなってしまうのは当然のことなのです。
お酒を飲むと睡眠スコアはボロボロになるはず
アルコールの分解には時間がかかります。
一般的な成人(体重60kg)の場合、350mlの缶ビールで2~3時間、日本酒は1合で3.5~4.5時間くらいと言われています。
二日酔いなど翌日に影響を及ぼすので、ランナーであれば誰もが『お酒を飲んで寝たら、翌朝の体は何だか疲れている』という経験があるはずです。
「お酒=睡眠に悪い」はランナーの常識
たくさん飲んで寝ると寝ている間にアルコールが分解されます。肝臓がフル稼働して大量のエネルギーと水分を消費し、毒素(アセトアルデヒド)が発生するため体が疲れてしまうのです。

日々の練習ならまだしも、マラソン前日の飲酒は、脱水症状、睡眠の質低下、肝機能低下による疲労蓄積を招くため、原則として避けるべきといえます。
それでも飲みたい場合はどうすれば良いのか?それは冒頭でもお伝えした通り「昼間に飲んじゃう」のです!
アルコール摂取後に睡眠スコア89を叩き出した朝
たくさん飲んで寝ればストレス値は真っ赤に染まり、睡眠スコアは良くて50〜60台。最悪の場合は30台までボロボロに落ち込むのが普通です。
そこで僕はこのように考えました。
寝ている間のアルコール分解によって睡眠スコアが下がるのであれば、起きている間にアルコール分解すれば問題ないのでは?
この思い付きを実証するために昼間は好きなように飲んでみたのです。
夕方過ぎに飲むのを止めていつも通りの時間に就寝した翌朝、画面に表示されたのは信じられない数字でした。

なんと表示された睡眠スコアは89!!
中途覚醒することもなく長く深い睡眠を取れたと判定されたのです。
データと向き合うことで見えてきた「お酒との新しい付き合い方」

お酒を止められないのであれば上手に付き合うしかない。飲む前提で考えると、これまでにない新しい付き合い方が見えてきました。
我慢ではなく対策をするという考え方
お酒は体に悪いから我慢しなきゃと無理に抑え込むのは精神的にも良くありません。それに、誘惑に負けて飲んでしまったとき、「また体に悪いことをしてしまった」と後ろめたさを感じながら飲むお酒は、本来楽しいはずの時間を台無しにしてしまいます。
だからこそ必要なのは我慢ではなく対策です!
繰り返しになるけど寝ている間にアルコールの分解で体が疲れるのであれば、起きている間にアルコール分解をすれば良いのです。
飲みたかったら寝起きから飲んじゃってもかまいません。大切なのはお酒を排除することではなく、データを味方につけて、自分のパフォーマンスと大好きな趣味を賢く両立させることなのです。
量より時間と質の管理

自分がいつも飲むお酒がどのくらいの時間でアルコールが分解されるのかを把握しておきましょう。僕はビールを飲むことが多くて、350mlなら2時間で計算しています。
- 22時に寝るなら20時までには飲み終える
- 3本飲むなら16時までに飲み終える
このように寝る時間から逆算して何時までに切り上げるかを決めたり、飲酒量と分解時間の計算をしながら飲んでいます。
アルコールの分解には個人差があり、体質や性別によっても異なりますが、一般的な数値を知るには福岡県警の飲酒運転撲滅サイトの「セルフチェック」がおすすめです。
ここまでたどり着くまでの失敗談

とかなんとか言っておいて、僕がこの「昼飲み×高スコア」という境地に辿り着くまでには数えきれない失敗を重ねてきました笑。
その代表的な失敗が「昼間に潰れてしまう」ことと「夜までダラダラ飲んでしまう」ことです。
昼間に潰れてしまう
まずやらかしてしまったのが「昼間から堂々とお酒を飲める!」という圧倒的な解放感から、脳内が完全に無敵モードに突入。嬉しくなって普段よりも遥かに速いペースでグイグイと飲んだ結果、夕方を迎える前にあっけなく撃沈しました。
最悪なのはその後です。
昼過ぎに寝て、夕方くらいに目が覚めたときには、すでに頭がガンガンする軽い二日酔い状態。しかも中途半端に昼寝をしてしまったせいで、今度は夜に全く眠れなくなってしまったのです。
生活リズムは崩れ、睡眠スコアもボロボロ。起きている間に分解するどころか、ただ一日を無駄にするという本末転倒なパターンを経験し、それからは「昼だからこそ、夜以上にペースを考えてスマートに飲む」という教訓を得ました。
夜までダラダラ飲んでしまう

昼間に潰れない大人の飲み方を覚えた僕が次にハマった罠がこれ。昼間に潰れなくなったのはいいものの、今度はお酒がずっと抜けないまま、夜までエンドレスに飲んでしまう身体になってしまったのです。
まだ15時だから大丈夫
まだ18時ならもう少し飲める
とダラダラ飲み続け、結局のところ途中で切り上げることができずに、寝る直前までいつも通りに晩酌。 これではただ飲み始める時間が前倒しになって、総飲酒量が増えただけです。
当然、寝ている間の肝臓はフル稼働。翌朝の睡眠スコアはいつも通り無残な数字を叩き出しました。

この失敗から、昼飲みの命はスタート時間ではなく終わりの時間であることを学んだのです。これからの昼のみでは切り上げる時間を絶対に死守すると深く心に刻みました。
お酒もランニングも「対策」次第でどちらも楽しめる!

最新の医学が「お酒は体に1ミリも良いことがない」と証明しているのは紛れもない事実です。月間200km以上を走るランナーとして、コンディショニングを最優先するなら一滴も飲まないのが大正解なのは間違いありません。
だけど、大好きな趣味や楽しい時間をすべて犠牲にして、ストレスを溜め込んでしまっては意味がないですよね。大切なのは0か100かの極端な選択をすることではなく、データと向き合い、正しい対策を持って楽しむことです。
- お酒を飲むなら寝る時間から逆算して昼間に楽しむ
- 自分のアルコール分解時間を把握して終わりの時間を死守する
- 昼飲みだからこそ無敵モードにならずにスマートなペースを意識する
最初は僕のように「昼間に潰れる」「夜までダラダラ飲む」といった失敗をするかもしれないけど、それもデータを取りながら自分なりの最適解を見つけていく楽しさの一部です。
お酒を飲んだらリカバリーは諦めるという常識を捨てて、あなたもスマートウォッチを相棒に、大好きなお酒と最高のパフォーマンスを賢く両立させてみませんか?
後ろめたさのない、本当に楽しい一杯が、明日の走るモチベーションを高めてくれるはずです!さぁ、今日は飲むぞ!笑
Threadsで見る